シーナリーハウス



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幸野 成一

2025.2.18

1本でも線は少なく(チーフ設計プランナーの幸野成一です)

1本でも線は少なく(チーフ設計プランナーの幸野成一です)

シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。

 

1本でも線を少なく」と言われても、何の事かわかりませんよね。

建物のデザイン(主に内部)はシンプルな方が良いと考えています。

室内の何かを見た時に3本の線が見えるよりも、2本の線が見えている方がシンプルという事になりますよね。

 

文章だけではわかりにくいので実例をご覧いただき、解説致します。

これはシーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」の2階をリビングダイニングから見上げた写真。

手摺の笠木(天端)にご注目下さい。

 

そしてこれが、手摺の天端の断面図です。

 

そしてこの部分をダイニングから見上げると、何本の線に見えるでしょうか?

線は2本ですね。

 

これと一般的な断面と比較するとどうでしょうか?

見える線の2本と3本の違い、おわかりいただけますでしょうか。

 

ここに徹底的にこだわる事。

そこが、ものすごく大事なんです。

 

線を1本でも減らそうと考えると、その奥に潜むディテールは複雑になっていきます。

ここを突き詰めて考えた先に、その建物に入った時の感動に結びつきます。

 

人間の目と脳は、無意識にその空間の粗探しをしています。

その粗探しに引っかからないようにする事の基本が「線を1本でも減らすという事なんです。

 

この写真は、私の自邸トイレの窓です。

窓の高さは目線より少し上の位置になります。

天井いっぱいに着いているので、モデルハウスの手すり同様、下から見える線は2本ですね。

 

上から見ると、こんな感じです。

 

そして、さらに下から見ると、こう見えてきます。

なんと、線は1本です。

より室内と、青空とが近く感じられるはずです。

 

このように「1本でも線は少なくという内容、

事例で解説すると、とても奥深く、天井のディテール壁コーナーのディテールロールスクリーンの隠し方など、まだまだたくさんの事例がありますので、

次回さらに掘り下げて、1本でも線は少なくpart2」を書きたいと思います。

 

現物を見るのが1番分かり易いと思いますので、シーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」にお越しになった時は、是非、ダイニングから2階を見上げてみて下さい。

一目でご理解いただけると思います。