シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。
私は、一級建築士(設計プランナー)です。
建築士と言えば、図面を描くことが大事な仕事の一つです。
今の時代、ほとんどの建築士はCADを使い図面を描くのですが、私はいまだに手書きにこだわっています。
今は亡き建築家の宮脇檀氏の
「眼を養い、手を練れ」
という本(言葉)があります。
今だに私が手書きにこだわっているのは、若い頃この本に感銘を受けたのも、理由の一つかもしれません。
そこで今回のブログでは、手書きにこだわる私の仕事道具をご紹介致します。
まずはこれは、平行定規と勾配定規。
ワイヤーで張られた平行定規は、その名のごとく平行に動きます。
それと角度を変えられる三角の勾配定規(主に立面図の勾配屋根を書くのに便利)
直径2ミリの製図用ホルダーとその替芯です。
茶色の2本は学生時代から愛用してるので、かれこれ40年以上使用しています。
左のステンレスの薄い板は字消し板。これで消したい部分だけを正確に消すことができます。
三角スケールとドラフタースケール。
建築は1/100、1/200、1/300などいろんな縮尺を使い分けます。
なので、このスケールは必需品なんです。
手書きとは言え、文字や四角や丸の図形を綺麗に描きたい。
そんな時に使用するのが文字板や円定規。
ちょっと特殊なところでは雲型定規。Rだけど正確な円ではない曲線で使用します。
上の分度器はみなさんご存知かと思いますが、角度を測る時に使用します。
お客さまに図面でプレゼンする際に着色で使用するのが、水彩のコピック。
プレゼンに欠かせない道具です。
普段持ち歩いている筆箱はこれ。
どこにいても着色以外の手書き作業ができるように、使いやすい道具が収まっています。
毎週末、新幹線で県外に移動する私は新幹線の座席は、第2の仕事場だと思っています。
そこで役に立つのが、4年くらい前から使い始めたiPadのコンセプトというソフト。
iPadとペンで、紙を使わずにプランニングができます。
そしてこれのいいところは、先ほどご紹介した水彩ペンのコピックと色品番が連動している事。
コピックの色品番が頭に入っている私にとっては、移動中に色付きのゾーニングまでができるようになりました。
かれこれ40年以上、毎日毎日手を練って仕事をしてきました。
その結果が、今、大分に完成していく建物のレベル、そのものだと思っています。
宮脇檀氏は「眼を養い、手を練れ」と言ってきましたが。
毎日毎日、手を練り続ける事で、眼が養われていく、とも言えるのかなと思っています。
生涯現役が夢のわたしは、この先もずっと、この道具たちと暮らしていくのでしょうね(笑)。