シーナリーハウス



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幸野 成一

2024.6.3

「欲しいのは照明器具ではなく、灯り」 (チーフ設計プランナーの幸野成一です)

「欲しいのは照明器具ではなく、灯り」 (チーフ設計プランナーの幸野成一です)

シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。

 

欲しいのは照明器具ではなく、灯り

 

これは、建築家の吉村順三氏の言葉です。

若い頃、この考えを知り、照明計画の際、1番気にかけている事です。

 

私が照明計画をする際、心がけていることは、以下の4つになります。

 

①なるべく天井に、照明をつけない。

②灯りの重心はできるだけ低くする。

③均等でない灯りがいい。

④欲しいのは照明器具ではなく、灯り。

 

どういう事なのか、一つずつ実例で解説していきます。

 

なるべく天井に、照明をつけない、について。

 

日本の今の一般的なリビングを思い浮かべてみてください。

部屋の中心に、大きな主照明があり、その周りにダウンライトが、これでもかと言わんばかりに散りばめられています。

部屋のどこにいても本が読めそうな勢いです。

でも、もし天井に照明器具がなければ、部屋は、こんなに美しくなる事をご存知でしょうか?

 

灯りの重心はできるだけ低くする、について。

 

真上からの光は昼間の太陽で、横からの灯りは夕陽と考えています。

夕陽は眠くなる灯りで、いい家は、そこにいるだけで眠くなる家だと考えています。

天井に、なるべく照明器具器具をつけない分、壁ブラケットや置スタンドがメインになってきます。

そうすることで、必然的に灯りの重心は低くなっていきます。

 

 

均等でない灯りがいい

 

家の中、どこででも本が読める明るさは、必要ないと考えています。

例えば、歩くだけの廊下や、トイレや、寝室などはあまり明るくないほうが心地いいと考えていて、

逆にキッチンの手元や、洗面や本を読む場所などはきっちり明るく計画します。

ダイニングテーブルなどは、食事の時にはキッチリ照らし、食事が終わると調光を使い、少し暗くして夜の雰囲気を演出したいと考えます。

灯りは、必要なところにあれば、少々暗いところがあっても気にならないかと思います。

 

欲しいのは照明器具ではなく、灯り、について。

 

本日の主題であるここを具体的にどうしてるかと言いますと、

昼間照明をつけていない時には、照明器具は見えないように隠す。

つまり間接照明を多様しています。

これにより、目に入る照明器具の数が減り、よりシンプルな内装となっていきます

 

 

これらの事を考え抜いて造られた家は、昼と夜の雰囲気が一味違っていい雰囲気になります

 

そして、最後にもう一つ大事なのが、光の色味

 

シーナリーハウスでは、火の色味に近い電球色を採用しています。

この赤みがかった電球色を使う事で、夜の建物の外観も、グッと落ち着いて見えます。

わかりやすい例が、シーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」の夜の外観

 

 

シーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」の夜の見学会は超オススメです。

まだ、夜を体感されていない方、ぜひお越しください!