先日、大分県臼杵市で建築される「山を望む中臼杵の家」の敷地にて、地盤調査を行いました。
今回は「地盤調査」についてお話したいと思います。
計画敷地に建物の位置を示す「地縄張り」をおこなったのち、地盤の強度を確認するために「地盤調査」を行います。
調査の内容としては、「調査地周辺の資料からの調査」と、実際に現地で行う「スクリューウエイト貫入試験」及び「現地踏査」を実施します。
この試験装置及び試験方法は元々スウェーデンで開発されたものであるため、「スウェーデン式サウンディング試験」と呼ばれていましたが、2020年JISが改正され「スクリューウエイト貫入試験」と名称が変更されました。略称として「SWS試験」や「SS試験」とよばれています。(以降SWS試験)
SWS試験は、地盤にロッド(鉄の棒)を垂直に突き刺し、上からおもりを載せて、おもりによる自沈量、または鉄棒を回転させて生じる、土へのめり込み度合いを計測していきます。
ロッドの入り具合を測定し、地盤の硬さや締まり具合を判定するとともに、地盤の土の状態を把握する事で、耐震面で問題ないかを検討する事を目的としています。
また、現地では、敷地周辺状況のチェックもおこないます。道路や周囲の建物に亀裂などが無いかを確認し、参考にしていきます。
下記のように報告書には、地盤の許容応力度(地盤が破壊・沈下することなく耐えうることができる荷重のこと)と提案工法が記載されています。
この調査報告をもとに、改良が必要か否かを検討し、改良が必要な場合は、どのような工法による改良をするかを検討していきます。
住宅で採用される、改良の種類では「柱状改良」「鋼管杭」「GRRシート工法」等があります。
これらについては、実際の現場にて採用した時に、その現場報告を兼ねてご説明したいと思います。