はじめまして。シーナリーハウスの実施設計を担当しています 松木と申します。
これから日々の設計業務の中での気づきや活動を主に記載させて頂きます。
第一回目は空間の印象に大きく影響を与える天井のデザインについてです。
天井が高い低いや、形状と素材により、空間の印象は大きく変わってきます。
天井高を落とすことで身体と近くなり落着きを感じられるようになります。横になる寝室や床座の和室などに向いています。
また天井を低くすることで水平方向に視線がいくため、その先に景色の良い開口部があると、その居場所はより活かすことができます。
反対に天井を高くすると開放的に感じられます。パブリック性の高いリビングなどは他の室に比べて高くすることで気持ちの良いのびやかな空間になります。
ポイントとして、各室の用途により天井高さにめりはりをつけることで平面的に小さな家でも面積以上に広がりを感じられる住まいにすることができます。
その為には意匠と構造、平面と断面を一体で考えることで無駄のない空間をつくる設計力が必要になってきます。弊社チーフ設計プランナーである幸野氏と協業で詳細を検討しています。
実例として現在施工中の案件をご紹介致します。
1、 竹田市の現場より こちらはR天井の杉板仕上げになります。
杉材の継ぎ目同士に隙間が生じずきれいに仕上げるために、先日、材木業者へ写真のようにしゃくり加工をしたサンプルを作成してもらい棟梁と施工の打合せを行いました。(サンプルは→https://www.sceneryhouse.jp/wphouse/2091/ 参照ください)
方向性も決まりこれから天井組になります。
赤線が天井ライン
2、 続いて九重町の先週上棟した現場より こちらは勾配天井に珪藻土紙張り仕上げになります。
上部に間接照明を組込み勾配に向かって照らすことで空間の広がりを感じられるように計画しています。
2物件共通して躯体と天井までの間(ふところと呼びます)を小さくし、最大限に内部の空間を確保するように計画をしています。
今後の仕上がりがとても楽しみです。
本日はこれで失礼致します。
次回は「気密の大切さ」についてお話させて頂きます。