皆様こんにちわ!!
テクニカルの樋口です。
世間ではそろそろ半袖では寒くなってきそうですが、シーナリーハウスの現場では、熱量を込めてまだまだ半袖作業が続いています!!(笑)
本日は、直接的にお客様にメリットのある情報ではないんですが、弊社の家づくりの拘り所として、現場から1sceneに着目し、ブログを書かせて頂きたいと思います。
内部造作真っ最中の現場で、大工さんと破風・鼻隠し材の継ぎ手について再検討を行いました。
破風・鼻隠しとは屋根を受ける垂木の先に取り付ける化粧材になります。
ここの部材を木材かサイディング材で弊社は取り付けております。
今回はこの破風・鼻隠しを綺麗に製材された杉にて選定させて頂きました。
この材は長くても4メートルで、屋根の妻側から妻側(端から端)に添わせるのに少なくても3.4本必要です。
その数本を繋ぎ合わせる部分をどうカットして繋ぎ合わせるか?
そのどう繋ぎ合わせるか?が弊社の拘りどころでもあります。今回はそこに着目し大工さんと検討しました。
PLAN1:正面からみて斜めの三角カット
こう斜めにカットして繋ぎ合わせると木目の流れに似ているので、見た目は良い感じです。
ただし、木と木をビス止めするのにどうしても地面から上に向かって止めないとこの三角にカットした鼻先がいずれダレてします恐れがあります。そうするとそのビスが下から見えてしまいます。
だとすると、次はそのビスをコミセンと呼ばれる技法で、ビスのさらに上から木の栓をしていく作業となります。やはりスッキリに拘っている弊社はビスを出来るだけ見せたくない。この納まりも悪くないですが、これを全部の継ぎ手にやっていくのは労力がかかりすぎるという話になりました。
↑込み栓
ですので、次はこんなカットについて議論しました。(こちらはそもそも弊社の標準のカットで改めて再検討です)
PLAN2:下から見ると斜めにカットし、正面から見ると真っすぐです。
これを垂木の先に添わせた荒材を貫通して、裏から破風に留めるという施工方です。
下からも正面からもビスは見えなくなります。木材も着色塗装との事だったので、色が馴染み、継ぎ手での木目が止まった感も違和感はなくなりそうです。
さらに、このカットだと、いずれ木材が縮んでも斜めカットにしているのでその板の裏側が荒材を覆ってくれているので、空いたようには見えないという見解でこちらの継ぎ手にて再検討しました。
こちらの大工さんは昔、社寺仏閣も施工していて、必要なら宮大工の技も披露出来るよ!とご提案も頂きましたが、残念ながら今回はここまでの労力と手間をかけて頂くのは勿体ないので💦(笑)いずれ、見せ所でその技を発揮していただこうというお話になりました。
お客様のご希望に添えれるよう、適材適所・必要な技で必要な時間内に必要な人工代での施工。こちらもテクニカル業務の重要な所になります。
改めて、木の納まりを検討することで、色々見えてくることがありました。
また、このようなアイデアが弊社の造作家具などを綺麗に納めるアイデアにもなりそうです。
木と毎日向き合っている大工さんとの会話には、沢山の知恵が潜んでいます。
日々精進。色々と試行錯誤してまた建物と向き合っていきたいと思います。
またブログ書かせて頂きますm(__)m